夫婦共働きはもう珍しいことではない
増える夫婦共働き
夫婦共働きの時代
夫は仕事で妻は専業主婦という時代が過ぎて、今は夫婦共働きの世帯の割合が増加しています。家事と仕事を両立させながら生活するのは大変ですが、近年では男性と女性の働き方が対等になってきているので、家事を分担する家庭もまた多くなっています。
夫婦共働きが増えた要因はいくつかありますが、収入格差が広がる中で平均年収は低めの水準をキープしており、夫の収入のみで生活を支えていくのが厳しいということがまず考えられます。税金や年金の負担額は増えていく一方で、スマートフォンが生活必需品のようになってからは高い通信費も家計を圧迫しています。それに加えて教育費や娯楽費が加わるとなると、夫の収入だけでは足りなくなるのも無理はないことかもしれません。しかし、専業主婦として完全に家庭におさまるのではなく、なんらかの形で社会と関わりを持ち続けていたいと考える女性も増えたので、お金のためだけでなく自分自身のために働いている人も大勢います。
若い世代の共働き夫婦
結婚してからも仕事を続けたいと考える女性が増えたので、若い世代の多くは結婚後も共働きの生活を選択しますが、共働きをしながら家庭と仕事を両立できる環境が万全に整っているかというと必ずしもそうではなく、家庭に関することはどうしても女性側に負担が偏りがちです。出産だけは女性にしかできないことなので仕方がありませんが、男性にもできる育児の負担もやはり女性のほうが圧倒的に多く、職場復帰する前にまず保育園が見つからないという根本的な問題にぶつかります。親に孫の世話を頼もうと思っても、親世代も共働きをしていたり近くに住んでいなかったりして頼むことができないので、戻る職場はあっても戻れない女性が大勢いるのです。
やっとの思いで保育園に子供を預けることができたとしても、子供を迎えに行く時間に間に合うよう仕事を終わらせなければならないので、残業を断るか残業のない仕事を選ぶしかありません。夫とお迎えを分業できればいいのですが、残業ができないとなると今度は収入に大きく響いてしまうので、結局は妻のほうが子供に関することを一手に引き受けるという構図ができてしまうのです。
女性の活躍が期待される世の中ですが、家事と仕事の両立が難しいとなると、仕事を辞めるのではなく子供を産まないという選択につながるため、少子化は今よりさらに進んでしまうかもしれません。それを防ぐには個人の力だけではどうにもなりませんが、家事と仕事を上手に両立させられるよう個人が工夫することは可能なので、どこかに無理が生じてしまわないよう様々なアイデアを生活に取り入れながら、できる限り負担を軽減していくことが大切です。